京急の鉄道模型を作っているとき書くよ。 面白い床下機器を見つけたとき載せるよ。 東杏電機製造(トウキョウデンキセイゾウ)のお知らせをするよ。
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新規金型TH-2100系台車に釣られて買ったグリーンマックス製の京急新1000形黄色幸運奴。
台車だけ味わうのはもったいないと思ったので、床下も弄ってみました。

プロトタイプは3~5次車の主回路更新です。
シーメンスIGBT(G1450 D1130/480 M5-1)から東洋RG6008-C-Mに換装されたうえM2系が電装解除された8V。
まさに本記事執筆時点(2023年9月)での1057編成の現状ですね。
更についでで、今作は久々に3Dプリンタ成型パーツを縛り(不使用)でやってみようかなーなんてコンセプトです。
読者諸兄も参考にしやすいかと思うので、お楽しみいただければ~


【材料】

① グリーンマックス製 京急新1000形 1057編成 (品番31714) *1セット

 床下機器はパーツは下記3種が取り付けられてます。
 ・刻印4251A *6
 ・刻印Tpu *1
 ・モータ車用Tpu *1
 ぜんぶ剥がして使います。
 違うセットを種車にするときは追加で買っといてください。

② GMストアーで買えるバルク床下機器 刻印4114C *4個

 銀千8VのTu/Ts形に使うやつです。
 山側のタンクが基本の3点セット(供・保・戸)揃ってて非常に有能。

以上、すごいシンプル!


【仕上りサイドビュー】

Mc系 Muc形 デハ1057号車 (1両目)



Mc系 Msc形 デハ1064号車 (8両目)



主回路装置と電動空気圧縮機(CP)を搭載する制御電動車です。
粘着力を稼ぐ目的でCPを積み込んでいるうえ制御車特有の機器もあるため、床下はぎっしり重厚な雰囲気。
VVVF装置は上述したとおり主回路更新を受けて、東洋電機製造製に換装されています。
床下機器艤装の面では2両とも外観上同一なので、模型的には同じものを2両作っています。

M系 Mu形(元M1u形) デハ1060号車 (4両目)



M系 Ms形(元M1s形) デハ1061号車 (5両目)



主回路装置を搭載する中間電動車です。
Mc系から一部の機器を撤去した感じの艤装です。
両者の差異として、Mu形だけ山側#2台車となりに受給電接触器箱(SDC)を付けています。
模型的には、Mc系にて大きい機器箱の裏側に隠れており省略していた空気タンクを再現し、雰囲気の違いや奥行き感を演出しています。

T系 Tu形(元M2u形) サハ1059号車 (3両目)



T系 Ts形(元M2s形) サハ1062号車 (6両目)



何も搭載しない、強いて挙げるなら自車分のブレーキ装置とサービス関係くらいの中間付随車です。
元はM2系デハで、かつM2系はM1系と似ていたので、残っている機器の配置にM系の面影があります。
模型的な床下は2両とも同じモノ。
これだけスッキリしててなんも吊ってませんが、電装解除編成がテーマな今作で一番の見せ所だったりします。

Tp系 Tpu形 サハ1058号車 (2両目)



Tp系 Tps形 サハ1063号車 (7両目)



集電装置・補助電源装置・蓄電池(SB)を搭載する中間付随車です。
山側に静止型インバータ装置(SIV)とSB、海側に静止型インバータ変圧器(IVT)を艤装し、大柄な機器箱が醸し出す重厚さがあります。
VVVFは換装された一方で、SIVは新製当時の個体が整備受けたのみで続投しています。
2両とも床下の外観は同一なのですが、模型的には片側をモータ車にしたいので元のパーツをそのまま付けています。
だいたいあってる。


【作り方】

◆Mc系 (Muc形, Msc形)
製品に元から付いてるRG6008のやつ(刻印4251A)を使います。

海側はVVVFの右隣でカットし、

取付面の位置決め丸ボスを切り落とし。
2分割したそれぞれについて、車体の側窓や側扉との相対位置より位置決めして、接着剤で床板へ固定します。

山側は高速度遮断器(HB)の両隣で3つにカット。

とりあえず品川寄と浦賀寄のみ位置出し&固定し、ブラケットと一体のHBは塗装しやすい様に分けておきます。
床板と床下機器とがくっ付いたら床下グレーを吹きます。


HBはカバー部分のみマスキングして床下グレーを吹いたあと、

アイボリーでタッチアップして不燃性樹脂を再現しましょう。
単体状態かつ床板取付前にタッチアップするのがラクなんですぜ。
塗装後にパーツを接着するのは接着剤が塗膜を侵すリスクがあるので、最小範囲に留め慎重に行います。

ちなみに、台車に隣接する機器は偏倚した台車と干渉する場合があるので、裏側を面取りカットしておきましょう。


◆M系 (Mu形, Ms形)
基本はMc系で、一部パーツを切除したり置き換えたりします。
使うのはRG6008のやつ(刻印4251A)に加え、銀千T系(刻印4114C)。

海側の材料。

刻印4251Aから架線電圧検出器/架線電圧計ヒューズ(DCVD/VMF)箱・元空気気圧スイッチ/制御(MRPS/MRPSC)箱・ブレーキ指令器/ブレーキ受信装置(BA/BCB)箱を除去。
加えて、刻印4114Cよりガバナ(GV)箱と供給空気タンクを貰ってきます。

刻印4114CのGV箱は中間車のBCB再現に使います。
空調接触器(AUC)とMBSA作用装置の間、BA/BCBがあった場所へ付けます。

供給空気タンクはコックユニット箱(CUB)とフィルタリアクトル(FL)の間の奥側へ接着。

DCVD/VMF箱やMRPS/MRPSC箱が無くなった隙間を埋めてくれます。

山側の材料。

刻印4251AのCPと電動空気圧縮機接触器(CMC)は使いません。
刻印4114Cからは、戸閉空気タンクと保安空気タンクを使います。

またMuc形のみ艤装するSDCは、刻印4114CのGVを使えます。
1両で2個のGVを消費しますが、後に紹介しているT系で余るので問題ナシ。


床板への接着終わったMu形がこんな感じ。
タンク2個の奥行きはこだわってもいいですし、上写真の様にただ貼るだけでもそれっぽく見えます。

◆T系 (Tu形, Ts形)
基本はMs形で、主回路に関わる機器類を更に減らしてく感じで作っていきます。


海側の刻印4251Aのカット状況。
上記に加えて刻印4114Cより供給空気タンクを貰ってくるのはMs形と同じ。


海側できあがり姿。
供給空気タンクの奥行きは実は寸法よく分かってないので適当です(

山側の材料。

刻印4251Aからは接地スイッチ(GS)箱しか使いません。
もし編成内での統一感を無視するなら、刻印4114Cだけでも作れちゃいます。


できあがり。シンプルが過ぎる。
付ける機器箱とタンクの位置は全てM系と揃え、このクルマの経歴を演出してあげましょう。

そんなこんなで出来上がる、デハと元デハの3種がこちらです。
上から Muc形 Tu形 Mu形。


この相互に共通点が残っている感じ!!大変にエモエモでございませんこと!?!???
現車の電装解除は悲しいですが、それはそれとして模型として艤装上の関係性を見せ/魅せられる感じがたまらなく良いのです。

◆Tp系 (Tpu形, Tps形)
模型でのトレーラ車のみ製品状態から弄っています。
ゆーて、海側/山側とも下記位置でカットして間隔調整しているだけです。



モータ車はそのまま使ってます。



こーんな感じで、全てGMストアーで買える既製品のパーツだけ使って作ってみましたのよ。
3Dプリンタ製のパーツは設計リソースを注いだだけ再現度の高い床下が得られますが、ありものを組み合わせる今回の様な作り方もパズル要素があって楽しいものです。
ていうか3Dプリンタが普及する前は、誰しもこの方法で床下再現してたんですもんね。
たまには原点回帰もよき。

仕上がったモデルの見所をいくつかお見せしましょうか。


Muc形の海側。
機器の間隔を調整すると、車両全体がより実感的なバランスに見えてきます。


Muc形の山側。
無機質な床下グレーの箱が並ぶなかアイボリーのHBが良いアクセントになります。
なお今作から床下グレーに日塗工マンセルN7を使い、究極の色を得ています。


Mu形の海側品川寄。
中間車のBCBは小振りな筐体なので、GVの箱で再現してみました。
スケール換算では若干小さすぎるものの、周囲の箱とのバランスで見れば割と良い雰囲気でるものです。
なにより銀千のパーツから得られるところが手軽でGood!

同じくMu形の海側浦賀寄と

山側品川寄。

今作はM系をMc系と区別して見所を作るため、タンクの再現に力を入れてみました。
これらタンクは現車のMc系にも同じものを搭載してはいるのですが、機器が多すぎて側面からは隠れてるんですよね。
タンクを見せることで相対的に機器の少なさ表現し、且つ模型としてのディティールを上げられるわけです。
おいしい~

あと山側のSDC箱、サイズ感が良く再現できたと自負してます。
パーツ単体としては海側のBCBと同じになっちゃいますが、真裏にあるので同時に目に入ることはなくモーマンタイ!


あと久々にバルーン顔のGM京急車を買ったのですが、私にとってはじめましてのライトユニットが付いてました。

消灯時とあと急行灯点灯時の表情がよき。
前部標識灯は現車が主回路更新と同時に付け替えられたLEDを再現したいのですが、この新型ライトユニットが接着剤で組み立てられているため、分解に躊躇してしまって現状保留です(



以上、久々の模型製作が案外楽しかったせいで長くなりましたが製作備忘録でした~
今回の製作モチベーションですが、以下の新規要素が怒濤の如く一気に揃ったことによります。
現車の主回路更新と電装解除改造の完了
新規金型TH-2100系台車
日塗工N7グレー塗料の入手と塗装手法確立
台車ビス止め改造の手法確立
個人的に依然モチベーション高くて、こんどは究極の床下グレーに赤色車体を組み合わせたくなってます。
TH-2100系台車のバルクが手に入ったらすぐ着手したいのですが、なかなか難しいですねー。
こじっくせんせーの次回作にもご期待ください!
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