京急の鉄道模型を作っているとき書くよ。 面白い床下機器を見つけたとき載せるよ。 東杏電機製造(トウキョウデンキセイゾウ)のお知らせをするよ。
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タイトル通りの記事です。
まずはどんな色が得られたのか、本物の京急車の床下機器へ当該の塗料で塗装したカラーチップ&模型パーツを重ねた写真をご覧ください。

カラーチップが完全に同化しており、色が究極に再現されました。
ちょっとした思いつきで始めたのですが、想像の10^7倍良い仕上がりを得られたので、ご参考として書き残しておきます。
ちな真似される場合は全て自己責任でお願いします。




【塗料について】
まず床下機器や台車の塗装に使われる塗料について一般的な話を。
日本の鉄道車両に使われる色で、デザイン上特段繊細でない部分は、基本的に日本塗料工業会(日塗工)が定める標準色の中から選定されます。
機器メーカや車両メーカは鉄道事業者から選定された色の指示をもらい、指定された塗料を調達のうえ塗装した製品を納めます。

京急車の床下機器や台車は、マンセル値でN7(無彩色で明度が11段階中7)と指定されています。
自分で現車と同じ色の塗料が欲しい場合、この規格の中から買えばニアリーなわけですね。

というわけで、小分けしてくれる小売りさんから買いました。
これが日塗工標準色の“マンセルN7”グレーです。

多いわ!!!
1kg≒1.2Lあります。
一生かけて床下作って塗り続けていくしかない。


【塗装作業】
んでこれを専用のうすめ液で溶いて、エアブラシへ装填して吹きます。


なお今回はさまざまな判断材料に基づき、フタル酸樹脂ペンキを選定しました。
これ塗るにあたっての注意なのですが、よくある模型用エアブラシへ入れるとOリングが膨潤してダメになります。なりました。
ゆーて1/150スケールの模型パーツを塗るのに工業用エアブラシは量が出すぎるので、テフロン製パッキンを使った模型用エアブラシを専用に買いました。

前々から床下グレー専用のエアブラシは置いておこうと思っていたのですが、現在なんと床下以外を塗るエアブラシが無い床下専門工房と化した私の家からお送りしています。
まぁ床下以外滅多に塗らないので、今のところ全然困ってないんですが(


そんなフタル酸N7グレーの塗り心地ですが、なかなか快適でした。
一般工業用として成熟した製品なだけあって隠蔽力が高く、ふわっと撒いただけでもしっかりめに色がのります。
これなら成型色や下地をあまり気にせず容易にN7グレーへ塗りつぶせそう。
重ね塗りでの色味の詫び錆びなど一切気にしない身としては、非常に有り難い性能です。

【乾燥】
乾燥は一般的なプラモデル用アクリル塗料などと比べて時間が掛かります。
触ってもベタつかなくなるまでなら半日程度なのですが、圧痕が残らない程度に固まるのは数週間程度かなって感覚です。
今回作った京急1057編成では、2週間ほど放置しました。

【食いつき】
ABSやスチロールなど、プラモデル用途に一般的な樹脂にはよく食いつきます。
2週間乾かした時点で、ちょっと爪を立てたくらいでは変化ありません。
一方で台車やカプラーの軟質樹脂は、相変わらず剥げやすいです。
プライマーか何か処置ができないか、この先の課題です。

あと樹脂を侵して劣化など無いかと気にかけていますが、常識的な膜厚でエアブラシ吹きして乾燥させたところでは、ABSもスチロールも異常見られません。
もしかしたら機械的強度が若干落ちているかもしれませんが、少なくとも鉄道模型用途では問題なし。
うすめ液へドブ漬けなどしたら違う結果かもしれませんが、それはちょっと別問題w



そんなわけで塗り上がった模型の作例です。
京急1057編成の床下機器と台車と屋根上の小物を塗りました。

極めて良くないですか????????


完全な無彩色グレーに塗ることで、機器と走り装置が持つ“工業製品”らしさが際立ちます。
それと対比されるかの様に鮮烈なボディカラーが電車らしさを盛り上げてくれるワケです。
これは優勝以外の何物でもない優勝の極値。


ちなみに、今まで私の京急車モデルでは、床下機器の塗装にMr.カラーのNo.CK1「石垣色」を使ってきました。
色味の差を並べて見てみましょう。

上が石垣色、下がN7グレー。
無彩色であることがより分かりやすいですね。
石垣色は明度が良い線いってるものの、少々青味がありました。

京急車モデルの床下塗料は、青味が含まれる淡灰色が広く好まれているように見受けられます。
色は物理現象ではなく個人が持つ色覚によるので、模型の表現として一概にどれが良いとは誰も言えません。
ただ今回、無彩色N7グレーで得られた模型のオーラはマジのガチで実感的でした。

床下機器ひとすじで15年超やってきて遂にこの色味を手に入れられたのは感極まるところです・・・
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