京急600形4次車の6551編成、純粋な東洋電機製造製電装品です。
ちょうど1年前に完成していた三菱電装品・6531編成と併せ、600形4次車4連の持つ特徴的な床下機器をコンプリートしましたのでまとめてみます。
M車系 Muc (1両目)
デハ6531 (三菱)
デハ6551 (東洋)
浦賀方の制御電動車です。
MT比が極端に下がった(1:1)4次車では、1C4MのVVVFインバータ装置に加え空気圧縮機および関連機器が搭載され、粘着改善をねらった自重増加を図っています。
山側のうち東洋車では断流器箱(LB)が三菱に比べ大きく、車体中心付近の密度が特に高く感じられます。
また海側のVVVFインバータ装置が違うだけで車体全体の印象もがらっと変えている点も大変面白いですね。
・・・とつらつら書いてみたものの、6081編成で作ったものとだいたい同じですはい。
M車系 Msc (4両目)
デハ6534 (三菱)
デハ6554 (東洋)
品川方の制御電動車です。
Mucと簡単に比較するなら、床下機器の向きはそのままに車体だけ方転したような形式です。
細かい点を見ると、山側北寄りの空気圧縮機接触器(CMC)が若干車体中心寄りにずれています。
この左側にまた別の機器が搭載されているように見える写真を見たことがあるのですが、私がここ3年ほどで取材した限りでは確認できません。
T車系 T (2両目)
サハ6532 (三菱)
サハ6552 (東洋)
中間に挟まる付随車の浦賀寄りです。
山側の蓄電池(SB)と車体中心に鎮座する放電抵抗器(RD)が目を引きます。
蓄電池は実車において電装品メーカーによる差は見られません。
同じパーツを用意できなかった、という単純な製作上の都合です。
放電抵抗器は三菱車では製品のまま使用、東洋車では京急600形IVTなどを加工しそれらしく作っています。
巷にはこのRD箱がホワイトメタルで売っているようで私もチェックしてみたのですが、三菱のみ入っており東洋らしきタイプは封入されておらず(´・ω・`)ショボーンですた。
T車系 Tp2 (3両目)
サハ6533 (三菱)
サハ6553 (東洋)
浦賀寄りの付随中間車で、補助電源装置を搭載します。
これがなかなか厄介で、短編成ゆえの冗長化として75kVA*2群という特殊な形態のものなのです。
三菱製NC-WAT150B形は以前の記事で紹介した通り、JR西223系1000番台の車両制御装置パワーユニットから製作。
ただしちょっと手を加えてあります。
中心2区画の蓋に銀を入れてみました。
メーカー送り検査を受けたぴかぴかの個体がそうなっていたので再現です。
東洋製SVH85W-4008A形は同じく東洋製のRG694-B-M形VVVFインバータ装置をメインに製作。
ちょっとパワーユニットのヒートシンク横幅が大きすぎました。
実機はもう少しコンパクトなのですが、結果的に三菱製のと長さが揃ったのでこれで良しとします。
海側の変圧器(IVT)は、三菱車は新1000形の変圧器、東洋車は600形の三菱製変圧器とブレーキ指令器受信装置のそれぞれ組み合わせでできています。
一度完成とした三菱車でしたが、これについても機器高さについて再検討し設置し直しています。
この他製作上の注意点を。
M車系でVVVFインバータ装置の南寄に2つ並ぶ縦長の箱・元空気気圧スイッチ(MRPS)と制御元空気気圧スイッチ(MRPSC)ですが、使用するパーツは必ず東洋製RG656-A-M形にくっついている方を使用するようにします。
もともとこの機器は主回路メーカーについての差異はありません。
にもかかわらず三菱製15V61形にくっついている方のパーツは一回り大きい、というかモールド的に整流器(REC)そのものなのです。
普通にキットを買えばVVVFインバータ装置は全種類が手に入りますから、是非お忘れないように・・・
なお、M車系を東洋、T車系を三菱として作ると6551(更新後)・6541・6561編成が作れます。
欲しい気もしますが、今回の2本を持ってしまうと新しい要素がないのでやっぱりいらないかな?
さてさて、600形4連が2本揃ったらやっぱりこうしたくなりますよね!
えあきゅー!
ロットが同じ(まだ初回しかない)ため、良い感じに協調して走ってくれます。
あとは新1000形に対抗して4F4F4Fの実現をそのうち・・・