京急の鉄道模型を作っているとき書くよ。
面白い床下機器を見つけたとき載せるよ。
東杏電機製造(トウキョウデンキセイゾウ)のお知らせをするよ。
2021年7月18日に「ありがとうドレミファインバータ号」なる貸切列車が走るそうで。
公式のニュースリリースによると、どうやら今夏でシーメンスGTOの稼働機が全て落ちるみたいですね。
このVVVFインバータ装置はG1450D1130/560M5-1形およびサフィックス(A)形と言い、独重電大手シーメンス製のもの。(以下 シーメンスGTO)
1998年から新製の2100形が初採用で、当時のコンセプトとしては「メンテナンスとトータルコストの低減」や「性能・コスト両面から評価され採用」と紹介されていました。
続いて新1000形用として2003年まで新製投入されるも、最近は機器更新により数を減らしてきていました。
本VVVF装置の特徴は磁励音が有名なのですが、また他にご覧の通り巨大な筐体も他ではお目に掛かれないものです。
艤装関係メイン(自称)な当床下ブログとして、シーメンスGTOの特異な構造を紹介しつつ振り返りたいと思います。
公式のニュースリリースによると、どうやら今夏でシーメンスGTOの稼働機が全て落ちるみたいですね。
このVVVFインバータ装置はG1450D1130/560M5-1形およびサフィックス(A)形と言い、独重電大手シーメンス製のもの。(以下 シーメンスGTO)
1998年から新製の2100形が初採用で、当時のコンセプトとしては「メンテナンスとトータルコストの低減」や「性能・コスト両面から評価され採用」と紹介されていました。
続いて新1000形用として2003年まで新製投入されるも、最近は機器更新により数を減らしてきていました。
本VVVF装置の特徴は磁励音が有名なのですが、また他にご覧の通り巨大な筐体も他ではお目に掛かれないものです。
艤装関係メイン(自称)な当床下ブログとして、シーメンスGTOの特異な構造を紹介しつつ振り返りたいと思います。
まずシーメンスGTOの筐体サイズについて。
寸法は レール方向3.5m * 枕木方向2.1m * 鉛直方向 0.6 m で、単一の機器としてはかなり大きい部類です。
特に国内の直流電車に限っては類を見ない巨体でしょう。
質量もそれなりで、1台でおよそ2トンあります。
なぜここまでデカいかというと、主回路に関連する機器のほとんど全てを箱の中へ詰め込んでいるから。
シーメンスはこの主回路=トラクション全部入りの筐体を「トラクションコンテナ」と名付けています。
2100形の主回路関連機器、即ちトラクションコンテナと高速度遮断器(HB)の艤装配置ポンチ絵を書きました。
んで、トラクションコンテナの中身もいろいろ調べたらこんな図示した感じだろうと思われまして。
HB以外の素子やらユニットやら一式が一箱へキッチリ収まっておりまして、更に発熱する部位が集中的に強制通風されます。
シーメンスGTOの筐体は、艤装的に集約された機能性が故のデカさなのです。
比較用に、駆動する主電動機定格が近い600形4次車の艤装配置を同スケールで書きました。
トータルの専有面積はさておき、4つの機器を個別に吊って管理する必要があります。
ゆーて国内の車輌メーカや鉄道事業者ではこれでも全然問題無いと思います。
・・・一方で世界に目を向けてみますと、主回路装置を使用するメーカや事業者の技術レベルは様々です。
機能別の機器を個別に艤装して整備して故障があれば検査修繕する、といった作業品質が維持できないところには、主回路装置一式を丸ごと交換してしまうニーズが存在します。
そんなニーズにマッチするのがまさにシーメンスGTOの如きトラクションコンテナであり、世界市場へ広く売り込もうとするシーメンスの設計思想が読み取れる筐体であったワケです。
そんなシーメンスGTOの筐体を細かく見ていきましょう。
2トンの巨体を吊るブラケット部です。
かなりしっかりした作りに見えます。
片側3対 計6箇所のブラケットと構体とは、各2本のボルトで厳重に締結されていますね。
ねじサイズいくつなのかしら。
冷却風の吸入フィルタとブロワ付近の品川向妻面です。
フィルタから筐体内部へ外気を吸引ののちブロワで浦賀方向へ圧送して、大電流の導通によって発熱するGTO素子とフィルタリアクトル(FL)を冷却します。
この強制通風冷却も国内の在来線電車としては独特で、シーメンスが世界市場をターゲットにした影響なのかなと想像します。
山側浦賀方端のCCOS部カバーと、妻面に見える銘板。
CCOSや制御アンプなど、制御回路や演算系の機器はこの隅っこに集約されてます。
ところでこのシーメンスGTOの筐体ってCCOS部分が出っ張った形状をしているのですが、何か設計時に特別な理由でもあったのかな、と勘ぐってしまいます(
さて、最後にシーメンスGTO:G1450D1130/560M5-1形とG1450D1130/560M5-1(A)形の稼働台数と稼働期間を振り返りましょうか。
2100形と新1000形1・2次車を対象に、横軸:集計年/縦軸:稼働台数(車両搭載数) のグラフをつくってみました。
新製は6年間に渡って行われましたが、本格的な機器更新が始まってから更新完了までは10年以上かかったようです。
稼働機を減らして予備品を多数確保できてからは延命しやすくなったのでしょう。
シーメンスGTOが京急線を駆け抜けた期間は23年少々でした。
おつかれさま。
シーメンスGTOの機器更新には、3社4形式の主回路装置が採用されています。
最大勢力となった東洋電機製造製のRG6008系。
シーメンスGTOは上述の通り艤装面で特殊だった為、機器更新用VVVF装置の筐体も専用設計箇所が多く趣味的には見どころ満載です。
私が初めて京急を訪れたとき、目的はG1450D1130/560M5-1形の愉快な磁励音と強烈な走りでした。
先週辺りからお別れムードで盛り上がるSNSでも多くの方が同じ様な思い出話を語っていて、不思議な一体感に思わずほっこりしちゃいました。
このVVVF装置は床下の日陰者でありながら、鉄道趣味界隈に少なからぬ影響を与えたスターであったと信じてやみません。
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