京急の鉄道模型を作っているとき書くよ。
面白い床下機器を見つけたとき載せるよ。
東杏電機製造(トウキョウデンキセイゾウ)のお知らせをするよ。
先日うpした1890番台の床下機器配置に関する記事の感想として多かったのが、「1890-2号車のタンク5連並びが面白すぎワロタ」とか「2台もCPいらんやろ」というもの。
おいら個人的にはあるあるじゃないかなーと思っておったのですが、京急車のCPや元空気タンクの考え方がまとまってる情報ってあんま無いことに気付きまして。
CP搭載の変遷とかタンクの容量とかの情報整理や、あと他のタンクの吊り方は採り得なかったのか雑な検証をしたので、以下にまとめておきます。
おいら個人的にはあるあるじゃないかなーと思っておったのですが、京急車のCPや元空気タンクの考え方がまとまってる情報ってあんま無いことに気付きまして。
CP搭載の変遷とかタンクの容量とかの情報整理や、あと他のタンクの吊り方は採り得なかったのか雑な検証をしたので、以下にまとめておきます。
◆新1000形4VのCPと元空気タンク搭載
京急車のCP(電動空気圧縮機)は、2100形以降から必ず編成中2台としています。
更に時代を遡っても、基本的に編成中には必ず2台以上のCPを備えてました。
これは冗長性を確保して、片群故障時でも最低限の運転継続を可能とする為です。
圧縮空気を各車へ供給する元空気管の圧力は、低下時に車両が発進することが無き様省令で定められているほど重要なのです。
で、CPから吐出される圧縮空気を一時的に貯めておくタンクを元空気タンクと呼び、通常はCPと同じ車両へ搭載されます。
最初の例として、既存の新1000形4Vアルミ編成における、CPと元空気タンクの搭載関係を簡単な図にしました。
アルミの新1000形は、両先頭車に各1台のCPと300Lの元空気タンクを搭載しています。
CPは山側の分かりやすい位置に吊っているんですが、元空気タンクは
こーんな感じで1位台車のすぐ品川寄り車体中心に隠れてます。
目立たないので分かりにくいのですが、長さが1.8mくらいあって結構デカいです。
ステンレス車になると下図のように少し変更されます。
CPはメーカや形式が変更となり、8Vと共通化した関係で容量が倍増してます。
それから元空気タンクは、中サイズの140Lタイプを2本付けて所要の容量を確保しています。
制御電動車M2c1系の海側中央でよく目立つタンクがこの元空気タンクなのですが、実はこの奥に同容量のタンクがもう1本付いているのです。
奥が元1空気タンク、手前が元2空気タンクとして、この時から既に2個並んで艤装されていたんですね。
そして今回落成の1890番台ですが、サハ1890-2号車の山側へCPを2台搭載、海側へ5個のタンクが枕木方向軸へ並んで吊られてました。
鮮明な画像から読み撮ると、浦賀寄(図中左)4個が元空気タンクで、品川寄(図中右)1個が供給空気タンクという使い分けのようでして。
そんなわけでCPと元空気タンクの搭載関係は下図の様であると推定しました。
CP→元1タンク→元2タンク の直列ツナギが2並列になっていると思われます。
理由として各系別の締切コックを付けるのが一般的だったり、安全弁が2箇所のタンクに取り付けられていたので。
ところで、どうして2台のCPを1両に集中搭載したのでしょうか。
よりベターな方法としては、複数の車両に分散させて、車外から受ける物理的な損傷に対する冗長性確保が考えられるのですが。
これが出来なかった理由として、補助電源装置が巨大化し、CPと共存する艤装スペースが確保できなかった事情が考えられます。
だってSIVちゃん、こんな↓デカいんですもん。
動画とか写真で見たざっくり感でも、2.4mほど幅があるはずの側窓2枚よりも更に長いです。
3mくらいあるんじゃないですかね・・・
IVTはまぁ程々サイズであるにしても、この補助電源装置と主回路装置を各一式艤装した床下へ、更にCPと元空気タンクをねじ込む余裕が無いことは明らかでしょう。
艤装設計めっっちゃしんどかったんじゃないですかねこれ・・・
◆5連タンクのいきさつ
サハ1890-2号車が海側側面に吊っている5個のタンクについて。
これ、銀千4Vの様な140Lタンクを並べるんじゃなくて、新1000アルミと同じく300Lタンク1個じゃダメだったのかなって思いまして。
気になって夜しか眠れなくなったので、ちょっとポンチ絵を描いてみましたのが下図。
300Lタンクは長すぎて、枕木方向軸に艤装するとCPと干渉するんですね。
公表されてる従来車の図面から読み取りすると、軸方向長さが1.8mもあるんです。
一方の現車採用された140Lタンクは長さ1.1m。
2本並べて280Lの容積を確保しても、艤装面積はおよそ1x1mの領域で済むので、案外コンパクトなのです。
というわけで、元1+元2の2本セットを2群吊って、さらに供給空気タンクの追加があって生まれたのが、サハ1890-2号車の5連タンクだったのでしょう。
/デェェェェェェェン\
あ、ちなみに、300Lタンクをレール方向軸に2本並べたら上手くいくんじゃないかという発想ですが、全長4m近くなりCMCや供給空気タンクの居場所がなくなってしまうので、やっぱり困難そうでした。
というわけで以上、面白い艤装配置の理由を想像したらそれなりの設計意図が読み取れてやっぱ面白かった、の回でした~
早く現車の床下ヲチできる社会情勢になることを心の底から願っております(血の涙)
先回と今回の記事でいろいろ図を描くにあたって2D-CADを使いたかったのですが、長らく同人誌とかに活用してきた無償ソフトが有償化しちゃいまして、仕方なくOfficeのWordで描きました。
なんかちょっとぽやっとした図になってしまってお恥ずかしい限りです。
いまリアルの同人即売会が軒並みポシャってる社会情勢なので私の同人モチベもめっちゃ低いのですが、いずれ次の床下本を書くことを想定すると次のCADを探さないと・・・
よりベターな方法としては、複数の車両に分散させて、車外から受ける物理的な損傷に対する冗長性確保が考えられるのですが。
これが出来なかった理由として、補助電源装置が巨大化し、CPと共存する艤装スペースが確保できなかった事情が考えられます。
だってSIVちゃん、こんな↓デカいんですもん。
動画とか写真で見たざっくり感でも、2.4mほど幅があるはずの側窓2枚よりも更に長いです。
3mくらいあるんじゃないですかね・・・
IVTはまぁ程々サイズであるにしても、この補助電源装置と主回路装置を各一式艤装した床下へ、更にCPと元空気タンクをねじ込む余裕が無いことは明らかでしょう。
艤装設計めっっちゃしんどかったんじゃないですかねこれ・・・
◆5連タンクのいきさつ
サハ1890-2号車が海側側面に吊っている5個のタンクについて。
これ、銀千4Vの様な140Lタンクを並べるんじゃなくて、新1000アルミと同じく300Lタンク1個じゃダメだったのかなって思いまして。
気になって夜しか眠れなくなったので、ちょっとポンチ絵を描いてみましたのが下図。
300Lタンクは長すぎて、枕木方向軸に艤装するとCPと干渉するんですね。
公表されてる従来車の図面から読み取りすると、軸方向長さが1.8mもあるんです。
一方の現車採用された140Lタンクは長さ1.1m。
2本並べて280Lの容積を確保しても、艤装面積はおよそ1x1mの領域で済むので、案外コンパクトなのです。
というわけで、元1+元2の2本セットを2群吊って、さらに供給空気タンクの追加があって生まれたのが、サハ1890-2号車の5連タンクだったのでしょう。
/デェェェェェェェン\
あ、ちなみに、300Lタンクをレール方向軸に2本並べたら上手くいくんじゃないかという発想ですが、全長4m近くなりCMCや供給空気タンクの居場所がなくなってしまうので、やっぱり困難そうでした。
というわけで以上、面白い艤装配置の理由を想像したらそれなりの設計意図が読み取れてやっぱ面白かった、の回でした~
早く現車の床下ヲチできる社会情勢になることを心の底から願っております(血の涙)
先回と今回の記事でいろいろ図を描くにあたって2D-CADを使いたかったのですが、長らく同人誌とかに活用してきた無償ソフトが有償化しちゃいまして、仕方なくOfficeのWordで描きました。
なんかちょっとぽやっとした図になってしまってお恥ずかしい限りです。
いまリアルの同人即売会が軒並みポシャってる社会情勢なので私の同人モチベもめっちゃ低いのですが、いずれ次の床下本を書くことを想定すると次のCADを探さないと・・・
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